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クルマ好きが自分の趣味を”割り切る時” 私がポルシェからVWに乗り換えた理由

趣味を持つこと、そして趣味を続けていくことは、人生に喜びや活力を与えてくれるものですよね。

ただ、結婚や子育て、仕事や健康状態の変化など、人の生活は思っている以上に変わっていきます。その変化によって、これまで当たり前に続けてきた趣味が、少しずつ難しくなることもあります。

クルマ趣味も例外ではありません。家族が増えれば多人数乗車できるクルマが必要になりますし、ライフステージが変われば、大きなクルマよりも扱いやすいクルマを選びたくなることもあります。

たとえ大きな生活の変化がなくても、尖ったクルマに乗れば乗るほど、購入費用や維持費は増え、「クルマエンゲル係数」は確実に高くなっていきます。その状態を続けるには、経済的な余裕だけでなく、自分自身の気力や周囲の理解も必要になってきます。

この記事では、クルマ好きが趣味を「割り切る」瞬間とはどんな時なのか、そしてその選択によって何が変わったのかを、私自身の実体験を交えながら見ていきたいと思います。

時代の変化により、クルマ趣味を続けるのも難しくなっている

クルマを趣味にする。これは時代とともに難しくなっているのではないでしょうか。

クルマ自体の価格高騰

クルマの価格高騰事情を詳しく考察した記事はこちら。クルマのジャンルごとに性能の変化や装備や安全性の変化と価格の関係、そんな時代にクルマ好きが購入する手段をまとめています。

以前なら、クルマ好きが気軽に買えたスズキのスイフトスポーツも次期車は300万円近くの価格になるのでは?という時代。クルマの価格はどんどん高くなっています。

価格上昇の要因として

・動力性能UP、パワーユニットのハイブリッド化
・安全装備・運転支援技術の標準化
・原材料・物流コストの上昇
・円安による部品コスト増

等が挙げられますが、これからもクルマの電動化は進み、安全装備や運転支援技術の導入も進みますので、価格の高騰は続いていくでしょう。クルマ好きが益々好きなクルマを買いづらくなる時代です。

維持費の高騰

クルマの維持費も高騰しています。クルマ趣味において一番痛いのはガソリン価格の高騰ですよね。

 

昨年のガソリン価格の最高値は187円に。今でこそ暫定税率の廃止により価格は下がっていますが、ガソリン代の高騰はクルマ趣味に直接響いてきます。

また、自動車の任意保険料も、毎年のように引き上げられていますが、2026年は大手損保4社とも6~8.5%引き上げられることが決まっています。

尖ったクルマに乗れば、それだけ任意保険の保険料は高くなりますし、車両保険だって高くなります。事故を起こして保険を使えば、等級は下げられ更に保険料は上がる。

 

他に、メンテナンスにおける部品代や油脂類の高騰、ディーラー等へ支払う技術料も上がっていたり、クルマを維持する費用もどんどん高騰しているので、クルマを趣味としている人達にとっては、痛い話ですよね。

生活環境の変化

クルマ自体の価格高騰、維持費の高騰という費用面を見てきましたが、クルマ趣味を続けるためには、生活環境も大事になりますよね。

結婚して家庭を持ったり、仕事が変わったり、住環境が変わったり、家族の意向があったり、自分自身の心身の変化もあったりと、人の一生には様々な変化があり、クルマ趣味に多大な影響を及ぼします。

子供が出来たりして、家族が増えれば、スポーツカーだけで生活していられませんし、仕事が変わって収入が減ればクルマにかけられる予算だって減らさないといけません。

家族から「クルマにこんなにお金かけられないでしょ!」と言われたり、自分自身で「このクルマと付き合っていくのは限界だな」と気づいてしまったり。

 

そういった、時代が変化し、自分の生活環境も変わっていく中で、時に割り切りを強いられるもので、車種選定を変えたり、好きなパーツの装着を我慢したり、グレードを落としたり、自分で自分のクルマ趣味を割り切る時、クルマ趣味のハードルを落とす時、というのがやってきたりするものです。

クルマ趣味を割り切る時:私の場合

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私の子供時代は、スーパーカーが流行った時代。否応なしにクルマ好きとなり、大人になりました。大人になり働き出した頃に、日産のS13シルビアや4代目のホンダ・プレリュードが「デートカー」として人気が出た頃。

最初はスキーに行くためのクルマ

ただ、自分の初めてのクルマは、スキーが趣味だったこともあって三菱パジェロでした。

その後、ジープ・グランドチェロキー→三菱パジェロ→スバル・レガシィツーリングワゴンと乗り継ぎましたが、レガシィの走りの良さを体験するとともに、走りの良い輸入車が欲しくなり、ここで一気にクルマ趣味が爆発して遂にこのクルマに

最初の輸入スポーツカー:ポルシェとの日々

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新車で購入したのが、この987型ポルシェ・ボクスター。すでに年齢は30代後半になっていましたが、このボクスターには6年半、5万2千kmを共にしました。

987型ボクスターの詳細はこちらにまとめています。2シーターオープンのクルマを選ぶなら、やっぱりいの一番に考えたいクルマです。

この間、ポルシェのオフ会に参加したり、気の合う仲間とツーリングに行ったり、自分一人でも度々片道300kmくらいのドライブに行ったり、土曜日にちょっと早起きできれば箱根に走りに行ったりと、とにかくこのボクスターで走るのが好きで、積極的に幌を開けて走ったり、6年半本当に楽しむことができました。

ボクスターを降りる頃、年齢は40代中頃になっていましたが、このときは「次に進もう!」という前向きな理由からでした。

次のクルマの候補は、次期911(991型)やケイマンS(981型)。いつかはRRレイアウトの911に乗りたい、でも991型が大幅に値上がりしていたら無理に狙わず、997型の中古車や981型ケイマンSも選択肢にしていました。

そして、991型の911が登場。やっぱり価格は上がり自分としては予算オーバー、ということで新車なら981型のケイマンS、中古で良い個体があれば、997型の911を狙うことに。そして・・・

1年10カ月ぶりの帰還(*⌒ー⌒*)_a0042970_20581196.jpg

認定中古車で出会ったのがこの997型ポルシェ911でした。6MTの997を探していたので、タマ数は少なく難儀したのですが、右ハンドル6MTのこのクルマを偶然見つけ、即手続きしたのです。

997型911の詳細はこちらをチェックしてください。やっぱり911はボクスターには無い奥深さがあると思います。

987ボクスターを手放し、この911を購入するまで2年弱の時間が経っていました。すでに40歳代後半に差し掛かっていたのですが、子供の頃にスーパーカーブームで追いかけてたクルマと同じ名称のクルマを中古ですが遂に手に入れた、人生の一つの目標を達成したという達成感があったと思います。

自分のクルマ趣味の中身

クルマを趣味にする、といっても趣味の内容については様々な違いがありますよね。車種だけでもスポーツカーが好きだったりSUVやミニバンが好きだったり。エアロを含めた外装を弄ったり、内装を豪華にしたりカスタムで車中泊ができるようにしたり、様々な趣味の形態があります。

私の場合は、まず車種が持つ走りへの技術力、たとえばパジェロでは時速100km以下なら2WDから4WDに変えられる「スーパーセレクト4WD」だったり、レガシィのシンメトリー4WDだったり。

ポルシェで言えば、クルマの走行性にこだわる技術だったり、をまず追い求め、最後は実際に運転したときのフィーリングが合うクルマを選ぶ、それが自分のクルマ趣味のこだわりでした。

また「自分の好きな音楽を好きな場所で好きな音で聴く」、をコンセプトに、カーオーディオにも力を入れました。

ボクスターというクルマは幌車で、オーディオの環境としてはあまり良くない車種なのですが、それでもできるだけ自分の好きな音で音楽を聴きたかったので、カーオーディオのプロショップに頼んで、総額100万ほどかけて音作りをしたのも、クルマ趣味の一部だったと思います。

ポルシェとの別れ=クルマ趣味の終焉

さて、911に乗り始めたのは自分の年齢も40歳代後半、ボクスターで度々行ってた片道300km以上のロングツーリングも、週末早朝の箱根詣でも、911では次第に無くなっていきました。

段々と年齢的に無理が利かない身体になってきたこと、仕事が忙しくなり、週末は家でゆっくり身体を休めることが多くなったこと、ツーリングに付き合ってくれる人達もそれぞれの事情で忙しくなり、911をロングで楽しく走らせる機会が段々減っていったのです。

それと、やっぱり自分は平凡なサラリーマン。頑張ってポルシェを購入したけれども、ボクスターの頃ある程度気軽にクルマに乗れていたのが、911には気軽に乗れなくなっていたのです。

「このクルマ、ぶつけちゃったらどうしよう」「タイヤ減ったら交換高いよなぁ~」「これから故障が多くなったら、メンテ費用嵩むよなぁ~」なんて考えるように・・・

皆さんなら、週末のドライブが億劫になったり、クルマが好きなのにそのクルマが腫れ物に触るような存在になったとしたらどうしますか?

私は長年クルマ通勤していましたが、さすがにポルシェで通勤するわけにもいかず、ずっと古い国産車をセカンドカーとして使用していました。通勤や買い物は国産車、純粋に走りに行くときや遠方に行くときはポルシェを、という使い方。

もちろん2台体制ということは、それだけ費用がかかるということです。メンテも2台分、自動車税や任意保険も2台分、そして家の駐車場には1台しかクルマが入りませんので、国産車は別に駐車場を借りていたので、その分の費用もかかります。

911に乗り出して4年経った頃。すでに50歳になっていた自分はこんなことを考えるようになっていました。

・911に乗り始めて4年経つのに、わずか1万5kmしか走っていない。そして走る機会も最近少ない

・走りに行こうと思っても、ボクスターの頃より歳を取ったこと、忙しさ、から億劫になってきている

・ボクスターと比べても911を気軽に乗れていない。平凡なサラリーマンには分不相応なクルマだったのか?

・気軽に乗れない、乗る機会も減っているのに、2台分のランニングコストがかかっている

・これからは、家の改修、親の介護等お金がかかることが増えるから貯金もしておかなきゃ

こんなことを思うようになったら、もうこのクルマでのクルマ趣味が終焉が近づいている、ということですね。クルマ趣味なのに、そのクルマで走りに行かなくなって、クルマに乗ること自体億劫になり、そんなクルマにお金をかけることが負担に感じるようになった。

そして遂に911を降りることになったのです。

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買い取り業者に引き取られていく911。私のクルマ趣味の終焉でもありました。

この911、997型後期でポルシェのアキレス腱となっていたインタミシャフト破損の無い世代のクルマ。そして右ハンドルの6速MTで、結構希少なクルマだったので、惜しかったな、もうちょっと粘っても良かったかな?という気持ちは今でもあるのですが、冷静に考えてみれば潮時だったのだろうな、と。

次のクルマへ。クルマ趣味をどこまで割り切ったのか?

911を降りた後、しばらくはセカンドカーとしていた国産のクルマですべてを賄ってきましたが、段々遠方に行くことに苦痛を感じるようになり、エアコンも壊れたりして、段々パーツが無くなっていったこともあり維持が大変になってきて、こちらのクルマも潮時を考えるようになりました。

そして次のクルマを探すことになるのですが、今度は2台体制ではなく、1台で通勤から買い物、遠方への移動までこなすクルマを選ぶ必要があるので、走りだけに特化するわけにはいかないし、近場だけ走ればいい、というクルマでもダメ。今回のクルマ選びのコンセプトはこんな感じでした。

・1台体制なので、ある程度信頼性があって、メンテ費用がそれほどかからないこと

・ロングで走るときも運転して疲れないクルマであること

・親を後部座席に座らせての移動が増えるので、後部座席もそこそこの居住性が必要なこと

・でも、Dセグメント以上の大きさは必要ない

・乗り心地は固すぎず、でも路面の情報は感じ取りたい

・最後は乗ったときのフィーリング

 

さすがに、ポルシェ車のような「走りを追求するクルマ」「クルマ趣味の極致」を選ぶわけにはいかず、居住性やある程度の居住性、といった割り切りが必要になります。ここがポルシェを選んできたときとの違いです。

でも実は「ロングで走るときも運転していて疲れない」という条件と「乗り心地は固すぎず、でも路面の情報は感じ取りたい」の条件は、割と相反するところで、この両条件を実現するクルマというのは、ある程度走りの性能の良いクルマでないとできません。

また「最後は乗ったときのフィーリング」を重視しているのも、私のクルマ趣味の最後の砦だったかもしれませんね。

試乗したクルマ達。そして選んだのは?

試乗したのは、国産では、トヨタ・カローラスポーツ、アクア、ヤリスハイブリッド、ホンダ・フィット、マツダ・マツダ2、スズキ・スイフト、スイフトスポーツ。といったBセグメントからCセグメントの大きさのクルマ。

輸入車ではフォルクスワーゲン・ゴルフ、ポロ、アウディS3、A3、A1、BMW1、3シリーズ、ルノー・メガーヌ、ルーテシア(rsを不含む)、プジョー308、MINI。ドイツ車、フランス車を中心としたクルマ。

当初は、アウディS3やゴルフGTIといった動力性能が高いクルマを狙っていたのですが、そこへ突如として横やりが入ってきたのです。

そう、コロナ禍です。

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コロナ禍により、墓参り以外でロングで走る機会が極端に減りました。

コロナ禍が明けても、そうそう人の生活習慣は変わることありませんし、更に歳を取ったことにより、クルマでロングツーリングはおろか、クルマで旅行という行為をしなくなったのです。また、あれだけ行っていた”箱根詣で”もまったくしなくなりました。

そうなると、S3やGTIのような動力性能は必要無くなります。他メーカーのスポーツモデル(ルーテシアRSやMINIクーパーS等)も必要なく、たまにロングを走るためにちょっと余裕あるくらいの動力性能があればいい、ということに落ち着いていったのです。

結局、最後に選んだのは

選んだのはゴルフⅦのTSIハイライン。

このクルマ、上記の様々なクルマ達を試乗してきた中で、かなりフィーリングが合ったクルマで、GTIほどではないけれど、高速道路でも一般道でも必要なエンジン性能を持ち、しっかりしたボディ剛性と足回りを持っているので、ロングで走行しても疲れない、でも路面の状況はちゃんと伝えてくれる、という二極を実現してくれるクルマでした。

また、後部座席も狭すぎず、広すぎず、ちょうど良い居住空間があり、アルカンタラのシートも固すぎず柔らかすぎず乗員をしっかり支えてくれるので、親からも好評です。実は運転する自分もいろんなクルマに試乗した中で一番自分の身体にこのクルマのシートが合った、というのも選んだ理由の一つです。

ポルシェ車のような尖った性能はありませんが、クルマ趣味の人間が、環境の変化、自分の身体や心の変化に応じて、趣味の要素の中で割り切ったり、新たに加えたものを総じて選んだクルマがフォルクスワーゲン・ゴルフだった。ということなのです。

ちなみにこのフォルクスワーゲン・ゴルフ、確かに「ポルシェに乗ってる!」というほどの満足感はありませんが、気軽にコンビニに行けて、ちょっと狭い駐車場でも気軽に停められて、今の自分にはその気軽さが良かったりします。

まとめ:クルマ趣味でいるための選択肢は一つじゃない

今日の記事では、クルマ好きが趣味を「割り切る」瞬間とはどんな時なのか、そしてその選択によって何が変わったのかを私の実体験をモデルケースにして考えてみました。

現在の物価高で、単にクルマ自体の価格やランニングコストが高騰しているだけでなく、日常の生活コストが上昇していることも相まって、クルマを趣味にしている人達にとっては、どこかで自分の趣味の割り切りを考えたりしなくてはならなくなることがあります。

また、経済的な問題だけでなく、家族が増えたりして自分の立場が変わったり、私のように自分の心身の変化からクルマ趣味の内容を”変える”ことも必要になってきたりします。

この記事をお読みになった皆さんの中には、私のように、尖ったクルマを諦めて実用的なクルマに乗り換えた方も多いかもしれません。

でも、手放すことは負けではありません。時代に合わせてクルマ趣味も変化していくことがあっていいと私は考えています。

必要な条件をクリアした中で今の自分に合うクルマを選ぶ。私もポルシェからゴルフに変更しましたが、今の自分に合う乗り心地、使い勝手、走りの面でも高速走行での安定性、高速でも必要な動力性能を維持、という点で良いクルマを選べたな、と実感しているのです。

今でも、新しいポルシェ911や、アルピーヌA110の特集をテレビで見たりすると、ときめくことはあります。だけど、どんなに自分に財力があっても、今こういったクルマを持つのは疲れるだろうな、って思ってしまうのです。

今なら、フォルクスワーゲンに乗り換えた選択は間違っていなかったと思えます。でも、また状況が変われば、別の答えを選ぶかもしれません。クルマ趣味は、変化していく。その時々の自分に合わせたクルマを選んで楽しむ。クルマ趣味はそれで良いのではないでしょうか。

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  • この記事を書いた人

まっすー

神奈川県在住の50代、無類の車好き。サラリーマン時代に購入した愛車のポルシェを水没させてしまうが見事に復活させた経験あり。2台目のポルシェと現在の愛車ゴルフⅦは中古で購入。これまで乗ってきた車、試乗した車を基に今ならこんな中古車を狙いたい!を発信します。

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