前回の「車を水没させたときの対処法を教えます」で、ボクスターのメインハーネスが浸水していて、交換の必要があることについて書きました。
結局、私自身保険の内容を確認していなかったため、車両保険を使って新しい車へ入れ替え、ではなく、ボクスターをそのまま修理する方向で作業が進むことになったのですが
車の各所に情報やエネルギーを伝えている役割のメインハーネスが浸水していることが分かり、まずはこのメインハーネスをディーラーからドイツ本国へ注文することになりました。
そのメインハーネスが、注文から1ヶ月ちょっとでようやくディーラーに到着し、ここから様々な作業に入ってくことになりました。
この先、どのパーツを交換するか?ディーラーと保険屋さんが協議して決めていくのですが
ここで私は、こういった事故(水没含め)やトラブルがあったときは保険屋さんの実力が大事なんだと痛感させられることになったのです。
なぜ保険屋さんの実力が大事なのか?次項でご説明いたします。
交換するパーツは最終的に保険屋さんの判断で決まる
さて、メインハーネスが届いてからが、大がかりな作業になっていきます。
上記写真のとおり、エンジンやミッションも降ろされ、幌も外され車を丸裸にして、一つ一つのパーツを確認して保険屋さんと協議のうえ交換部品を決めていきます。
水没から1ヶ月半経った頃、ある程度、交換するパーツが決まっていきましたが、ディーラーを訪ねてみるとメカニックさんからこんな話しが。







ちなみに私が加入している保険屋さんは、通称「マリン」と呼ばれている大手の損害保険会社さんなんですが、ディーラーから「交換したい」とリストアップしたパーツ類は、ほぼ何も言わずに許可が下りたのだそうです。
ただ、保険屋さんによっては「このパーツはダメ」とか「ここは洗浄だけで」とか言われることも多いそうで、ディーラーは保険屋さんの許可どおりに動くしかないから、どうしても交換したいなら、所有者の自腹で交換するしかないそう・・・。
大手の損害保険屋さんは、保険料高いのですが、いざとなったときの力の差はあるのだな、と実感しました。
皆さんも、車の保険、どこに入るか?迷われている方もおられると思いますが、毎年の保険料を選ぶか?いざとなったときの安心を選ぶか?は、しっかりお考えになることをオススメします。
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結局、交換パーツは数十点に及びました
車にとって根幹となるエンジンやミッションには浸水が見られず、そのままでしたが、内装はすべて引き剥がし、新しいものと交換です。
エアコン・ユニットもすべて交換。それから驚いたことに、シートも2脚とも交換です。
ディーラーとして浸水したことにより”匂い”が残ることを防ぐため、全て水に浸からなくても内装の全取っ替えは必須とのこと
私のボクスターのシートは水に浸からなかったのですが、こちらも後々生地に匂いが残る可能性があるためだそうです。
そして保険屋さんもしっかりとそれに応じてくれた、ということだそうです。
ちなみに、このポルシェのシートですが1脚1脚完成された形で、ドイツから送られてくる、と私は思っていました。
ですが、実はそうではなく、何十点という部品がばらされて送られてきて、ディーラーにて部品を組み上げ、シートとして完成させるそうです。
私のボクスターにはシートヒーターのオプションも入れていたので、この点も大変な作業で、このシートの汲み上げが後々結構時間がかかる作業になりました。
ということで、交換した主なパーツについていくつかまとめてみました
・バッテリー
・メインハーネス
・アクセルペダル、ブレーキペダル、クラッチペダル、フットレスト
・ブレーキフルード、クラッチフルード
・アクセルペダル、フットレスト
・フロアマット、フロアカーペット、フロント・リアラゲッジカーペット
・ソフトトップ
・シート2脚(シートレール・シートベルト、バックル一式)
・センターコンソール
・エアコンユニット
・アラームコントロールユニット
・ステアリングコラム、エアバッグセンサー(サイド・フロア)×2
・O2センサー
・カーナビゲーション一式、カーオーディオ一式
その他細かいパーツが多数交換されています。
内装については、徹底的に交換してもらったので、この水没後も5年4万kmこのボクスターと共にしましたが、悪臭は一切無く快適に乗ることができました。
さて、上記の交換パーツの中で太字の部分のカーナビとカーオーディオがありますが、こちらの交換についてはまた紆余曲折ありましたので、また次の記事でお話します。