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ゴルフ8ヴァリアント ちょっと癖はあるが慣れれば良い実用車

先日、ゴルフ7の車検を出した際に、ゴルフ8ヴァリアントeTSI Rラインを貸してくれる、とのことで、少し運転させていただきました。

このゴルフ8ヴァリアント、最新のゴルフ8.5ではなく、マイナーチェンジ前のモデル(ゴルフ8)ですが、1.5リッター直4 DOHC 16バルブ ターボに48Vハイブリッドシステムを組み合わせる構成は現行の8.5と同じ(モーターの出力は8.5になって若干上がっています)。組み合わせるトランスミッションも新旧変わりなく、7速DCT(DSG)となっています。

ゴルフ7乗りとしては、マイルドハイブリッドが採用されたゴルフはどんな乗り味になるのか?を確かめる良い機会になりました。運転した結果、良い部分もあれば、自分では「う~ん!?」と思うような癖も見つかりましたので、運転感覚を中心に記事にしていきます。

ゴルフ8以降のマイルドハイブリッドモデルをお考えの皆さんにとって、有益な記事にしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

ゴルフ8ヴァリアントRラインとはどんな車なのか?

上記のとおり、フォルクスワーゲン ゴルフは、8代目のゴルフ8から、ベーシック~中間グレードに48Vのマイルドハイブリッドを搭載したモデルとなりました。ここが7代目以前のモデルとの大きな差になっています。

今回運転したゴルフ8ヴァリアントeTSI Rラインは、1.5リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ(150ps/250N.m)にモーター(13ps/62N.m)を組み合わせ

全長×全幅×全高×ホイールベース×車重=4640mm×1790mm×1485mm×2670mm×1430kg

というサイズの車です。ちなみに、ハッチバックのゴルフ8eTSI Rラインは

全長×全幅×全高×ホイールベース×車重=4295mm×1790mm×1475mm×2620mm×1360kg

ですので、全長+345mm、全高+10mm、ホイールベース+50mm、車重+70kgというサイズ感です。

 

ちなみに、ゴルフ8ヴァリアントeTSI Rラインの中古市場を見ますと、8月4日(月)現在、全国に48台ヒットしました。そのうちフォルクスワーゲン正規ディーラー車は38台ヒット、最安値は車両本体価格247万円、最高値は458万円となっています。

最新のゴルフ8.5ヴァリアントeTSI Rラインは、車両本体価格が465万6千円ですから、3年落ち350万円台のゴルフ8ヴァリアントeTSI Rラインは狙い目かもしれませんね。

ゴルフ8ヴァリアントRラインに乗って良かった点は?

「Rライン」専用となるヘッドレスト一体型スポーツシートの表皮はマイクロフリースとファブリックのコンビ仕立て。「GTI」シリーズのようなチェック柄があしらわれる。

それでは、乗って行くことにします。

ゴルフ8ヴァリアントRラインのシートは、ヘッドレスト一体型スポーツシートで、シート表皮はマイクロフリースとファブリックで仕立てられており、これも座り心地の良いシートです。

今のゴルフのエンジンスタートは、私のゴルフ7とは違い、すべてプッシュスタート式になっています。ゴルフ7やかつてのポルシェ車も本当の物理キーを回してエンジンをスタートさせる方式だったのですが、現在のポルシェ911でも本当の物理キーを使わず、ダミーキーを回してエンジンスタートさせるように変わりました。時代は移り変わっていくのですね。

ゴルフ8ヴァリアントRラインですが、特段良かった点についてまずお話しします。

① 疑似クリープ制御があること

フォルクスワーゲン・ゴルフは、DSG(デュアルクラッチ)トランスミッションを採用しています。ですから、基本はトルコンATのクリープ現象ようにブレーキを離すと車が進むような制御はありません。MTのようにアクセルを踏まないと車は動いていかないのですが

このゴルフ8eTSIでは48Vマイルドハイブリッドの電動モーターを利用して、「あえて」トルコン車のようなクリープ風の動作を再現しています。電動モーター(BISG=ベルト駆動式スターター・ジェネレーター)がエンジンを始動し、アイドリング+クラッチ接続で微小な駆動力を発生させて動かしているのですね。

私もこれにはビックリ!しました。

本当にトルコンATのクリープ現象のように車が前進するのです。クリープ現象の無いDSGトランスミッションの場合、上り坂の途中で停車すると「AUTO HOLD」機能が働いて、後ろに下がらない制御を行うのですが、上り坂の斜度がキツイ場合は、後ろに下がらないように、神経を使って早くそして的確にアクセルを踏んで車を進ませる必要があるのです。

ですが、この疑似クリープ制御があれば、そんな行為は一切要りませんし、ルーズに運転することができます。

② DSGの制御が滑らかになっている

ゴルフのDSGトランスミッションは、世代毎に進化を続けています。私のゴルフ7は、まだまだDSGの制御が粗い部分があり、特に冷間時の低速域では、多少ギクシャク感はあるのです。

ゴルフ8ヴァリアントRラインは、さすがに2世代後の車ですからDSGの制御も進化していて、ツインクラッチのダイレクト感は薄まっているのかもしれませんが、ギクシャク感は全く無く、どんな状況でもスムーズに運転できます。

③ 充分な動力性能

今回乗ったのは、ステーションワゴンタイプのヴァリアントでした。ハッチバックと比べて+70kg、私のゴルフ7ハイラインと比べて+110kgの車体ですが、1.5リッター直4 DOHC 16バルブ ターボと48Vモーターの組み合わせで、かなりパワフルに感じました。

もちろんGTIやRと比べれば、違いは明らかではありますが、ワインディングを元気に走りたい、サーキットを走りたい、という状況以外であれば、どんなシチュエーションでもパワー不足を感じることはないでしょう。

④ 硬めだが、しっかりしたボディとサスペンションの剛性を感じる乗り心地

Rラインには、専用のスポーツサスペンションが奢られ、車体剛性と相まって硬めな乗り心地に思う方もおられるかもしれませんが、逆にどんなシチュエーションでも安定した走りを実現してくれる車だと感じました。ですので却ってドライバーの疲労軽減に繋がり、安全性に繋がると考えます。

ゴルフ8ヴァリアントRラインに乗って「ちょっと癖あるなぁ」と思った点は?

次に、ゴルフ8ヴァリアントRラインに乗って「ちょっとこの部分癖あるなぁ」と感じられた点についてお話します。

① 発進加速が過剰

1.5リッター直4 DOHC 16バルブ ターボに48Vハイブリッドシステムのパワーユニットは、充分なパワーがあり、上記では良い点として挙げているのですが、実は気になる点として、発進時の加速が過剰な点について挙げたいと思います。

それは0スタート時、軽くアクセルを踏むだけで、思った以上にスッと加速してしまい、過敏に感じるのです。特に市街地でストップ&ゴーが続くところを運転していると、必要以上に加速してしまうので、アクセルの踏み加減に気を遣います。これには慣れが必要だと感じました。

これは、eTSIエンジンになって、アイドリング状態からの発進時にモーターが積極的に介入することによるものと、Rラインはスポーティ志向の味付けになっており、踏み始めからレスポンスがシャープであることから、こういう出足になっているとのことですが、スポーツモードならともかく、コンフォートモードでの走行では、ここまでの出足の過敏さは必要ないでしょう。

② ブレーキタッチの違和感

ブレーキタッチも違和感がありました。減速時ブレーキペダルを踏んでいくと、逆にブレーキペダル側から反力があったり無かったり、変な感触が足に伝わってくる違和感がありました。

この現象をディーラーのサービスさんにお聞きすると

ゴルフ8ヴァリアント Rラインには、エンジンブレーキに加えて回生ブレーキが採用されていて、低速域ではエネルギー回収のため、まず回生ブレーキが優先的に使われ、そのあと必要に応じて油圧ブレーキが介入される。この「回生 → 油圧」の制御の切り替わりでブレーキフィールにわずかなタイムラグや段差感が生まれ、これが「違和感」として感じられることがあるとのこと。

また、回生ブレーキは実際には“電気的に減速”するため、ドライバーに「自然な減速感」を与えるためにペダル側に擬似的な抵抗感を演出しています。これにより「踏んだ量と減速感が一致しない」「踏み始めは軽いのに途中から急に効く」といった感覚になる場合があるとのこと。

実際に、自分が感じた違和感がどちらの現象によるものなのか?は、分からず終わってしまいましたが、いずれにしてもこのブレーキフィールについては、もし私のように違和感に感じるようでしたら、それはもう慣れるしかないのだろうと思います。

③ 「デジタルコクピットプロ」は今ひとつ使いにくい

特にナビの設定は、これまでのナビの操作と違い、まったく慣れること無く終わりました。このナビならゴルフ7のナビのほうが圧倒的に使いやすいです。ゴルフ8ヴァリアントRライン購入に関する一番のネックはこのナビかもしれませんね。

ゴルフ7からの買い換えはアリか?

さて、良い面も癖があって微妙な面もあったゴルフ8ヴァリアントRラインですが、では現在ゴルフ7のハイラインに乗っている私が、ゴルフ8以降のRラインに乗り換えるか?を考えてみました。

私自身は、それほど荷室に大物を載せる必要が無いので、購入するにしてもヴァリアントではなくハッチバックになると思いますが、それでもゴルフ8以降で購入するとなれば、ほぼ同じようなグレードのRラインではなく、GTIもしくはRを購入するでしょう。

トランスミッションの進化やゴルフ7の1.4リッターターボエンジンよりも若干パワーの上がったエンジンとハイブリッドシステムへの魅力はありますが、上記の癖について許容するならば、今のゴルフ7の乗り味のほうを取りたいな。と思う次第なのです。

やっぱりポルシェ時代にMTに乗ってきた者としては、ゴルフ7のMTのようなギクシャク感は、「ああ、今クラッチがこういう状態になってるな」って、感覚を理解できますし、踏んだら踏んだだけ加速していくアクセルの感覚は捨てがたいな、と思うわけです。

逆に言えば、トルコンATのようなツインクラッチが欲しい、少しでも燃費が良くGTIやRほどではなくても出足が良くキビキビした走りが欲しいという場合は、Rラインは良い選択だと言えるでしょう。

ちょっと癖はあるけど、良い実用車

そんな形容がゴルフ8ヴァリアントeTSI Rラインには合っているということで、今回の記事を締めさせていただきます。

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  • この記事を書いた人

まっすー

神奈川県在住の50代、無類の車好き。サラリーマン時代に購入した愛車のポルシェを水没させてしまうが見事に復活させた経験あり。2台目のポルシェと現在の愛車ゴルフⅦは中古で購入。これまで乗ってきた車、試乗した車を基に今ならこんな中古車を狙いたい!を発信します。

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